Parc de Sceauxにてお花見





実はこの記事を書いている今日はすでに7月末だというのに、記事の内容は4月29日のこと。3ヶ月も前の話なので季節感はまったくありませんが、春にお花見に行ったときの写真のご紹介です。パリ近郊で有名な桜の名所、ソー公園に行ってきました。ちなみに、桜以外の花の写真はすでにフォト・ギャラリー の方でご紹介しています。




ソー公園は、もともとはルイ14世時代の財務大臣(contrôleur général des Finances)だったコルベールの館だったところ。コルベールの城館建築は17世紀フランスを代表する建築家クロード・ペローによって建てられたものでしたが、革命期に破壊されて現存しません。コルベールといえばルーヴル美術館(当時のルーヴル宮殿)の東側ファサード(ルーヴル通り側ファサード)の設計者としても有名ですが、『ペロー童話集』で知られる作家シャルル・ペロー の兄弟でもあります。




ペローの建築は現存しないので、僕の建築史的な興味は、時の大造園家アンドレ・ル・ノートルのデザインした庭園に向かっていきます。ル・ノートルは、ヴォー・ル・ヴィコントにおいてフランス式庭園のスタイルを確立したといわれるきわめて重要な人物。その後、ヴェルサイユの庭園やチュイルリー庭園などフランスにおける重要な庭園をいくつも手掛けています。ソー公園では、ヴェルサイユの大運河の縮小版とも言うべき運河のデザインが見られました。




さて、ソー公園訪問の主たる目的である桜ですが、やはり日本の桜とは少し趣が異なるものの、ピンクの桜と白い桜がそれぞれ美しく咲き乱れていました。ちょっとシーズンは過ぎてしまった感もあり、白い桜はほとんど葉桜になっていましたがピンクの方は満開で、たくさんの日本人のみなさんがお花見をしているのが不思議な光景でした。

Posted: 土 - 4月 29, 2006 at 05:10 午前          


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