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Pont Neuf
Pentax *istD + DA16-45mm
今日は近くを通りがかったついでにポン・ヌフ(Pont Neuf)の写真を撮ってきました。この橋は映画『ポンヌフの恋人』(1991年)の舞台として、またパリで最古の橋であるにもかかわらず「ポン・ヌフ=新しい橋」と名付けられていることなどで、おそらくパリでもっとも有名な橋と言えるでしょう。
Pentax *istD + DA16-45mm
ポン・ヌフでは、写真のようにところどころに設けられた円弧状のふくらみ部分がベンチとなっているため、景色を眺めながらひと休みするカップルや、なかには読書をするご婦人も(!)いたりします(写真参照)。
ポン・ヌフは1607年に建造されたものですが、これより前の中世のパリでは、セーヌ川に架かる橋の上にはおびただしい数の商店や住宅が建ち並んでいました。中世のパリに存在したノートル=ダム橋、両替(Change)橋、マリー橋、サン=ミシェル橋などの橋は、名前こそ現在の橋にも継承されていますが、すべて取り壊され再建されたものとなっているので、現在にはその面影はまったくありません。中世においては、これらの橋の上に本屋、宝石商、武具店、時計店、革製品店、洋服店など数多くの店が並び、橋の上からはセーヌの流れが見えなかったといいます。このような形状をした橋で現存するものとしては、フィレンツェのポンテ・ヴェッキオ(ヴェッキオ橋)が有名ですが、パリの橋もポンテ・ヴェッキオと同じようなタイプだったわけです。ちなみにポンテ・ヴェッキオとはイタリア語で「古い橋」の意味。
これらの中世型の橋に対して「新しい橋」ポン・ヌフは、橋上に店舗や家屋が設置されず、パリの橋としては初めて両側に歩道が設けられ、橋の上からセーヌの眺望を楽しむことができる橋となりました。さらに18世紀末から19世紀初頭にかけて、他の橋についても橋上の店舗が禁止、撤去されていくことになります。それらの店舗はどうやらその後、橋の上からパサージュの中へと商売の場所を移していったようなのですが、このあたりはもう少し確認作業が必要。
Pentax *istD + DA16-45mm
ポン・ヌフはシテ島の端をかすめるように架けられた橋で、橋によって切り取られた島の先端部が小さな公園となっています。
Pentax *istD + DA16-45mm
橋の上から見たところ。ここはポン・ヌフが建設されたときに、ドーフィーヌ広場として整備されたところです。ここもまた、パリにおける都市計画的な広場の嚆矢として重要な存在のようです。
Posted: 火 - 2月 8, 2005 at 07:31 午前
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