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2つのサント=シャペル
Pentax *istD + DA16-45mm
よく晴れた日曜日、今日もまたゴシック建築の写真を充実すべく撮影に出かけました。今日はパリにある2つのサント=シャペルがテーマです。写真はサント=シャペル・ド・ヴァンセンヌ。これはパリの東側に広がるヴァンセンヌの森に位置する、ヴァンセンヌ城の敷地内にある王家の礼拝堂です。
Pentax *istD + DA16-45mm
現在、内部は修復中で、あまりいい写真は撮れませんでした。この建築はフランス後期ゴシックの「フランボワイヤン式」と呼ばれるスタイルの代表作の一つでもあります。フランボワイヤン(flamboyant)とは、半曲線を描いたアーチがまるで火炎のようにみえることから付けられた名称。
Pentax *istD + DA16-45mm
もう一つのサント=シャペルは、言わずと知れたサント=シャペル・ド・ラ・シテ。シテ島の中にあるサント=シャペルです。こちらも王家の礼拝堂。ヴァンセンヌのサント=シャペルよりも古いこちらの建築は、「レイヨナン式」と呼ばれる盛期ゴシック様式の代表作といえます。レイヨナン(rayonnant)の方は、「光り輝く」とか「放射状の」などの意味。
Pentax *istD + DA16-45mm
2階建てになっているこの礼拝堂は、壁面すべてがステンドグラスと化した2階のチャペルが有名です。柱は極限まで細くなり、光が回り込んできて柱の重量感を消し去るため、あたかも天井は光り輝くステンドグラスの上に浮かび上がっているかのよう。
Pentax *istD + DA16-45mm
ステンドグラスの美しさももちろんですが、石を積み上げてつくる組積造の建築とは思えないこの軽やかな空間体験は、何度訪れても感動的です。
Pentax *istD + DA16-45mm
天井が低く、大きなステンドグラスもないサント=シャペルの1階は、2階に比べると確かに地味ではあります。しかし2階ではステンドグラスの影となってなかなか目に入ってこない柱や天井に施された彩色を、1階ではじっくりと楽しむことができます。
Posted: 日 - 4月 3, 2005 at 07:34 午前
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