ピカルディー・ゴシックの調査旅行に行ってきました



Pentax *istD + DA16-45mm

5/22-23にかけて、ピカルディー地方のゴシック建築の調査に行ってきました。今回はノワイヨン、ラン、ソワッソンという3つの町の大聖堂と、その周辺の小さな教会堂の調査が主たる目的。旅の足は写真の白いスマート・カー。まさか旅の途中で別れることになるとは予想だにしませんでした・・・。


Pentax *istD + DA16-45mm

今回、宿を取ったのはラン(Laon)の町。ラン大聖堂は、僕が博士号を取った学位論文で中心的に採り上げた、僕にとっては原点ともいうべき建築。久々にこの町に行くことができたのは素晴らしい喜びでした。ランではちょうどこの週末に「ヨーロッパ中世祭」(Euromédiévales 2005)を開催中で、観光客がたくさん集まっていました。


Pentax *istD + DA16-45mm

Euromédiévalesは、北フランス〜ベルギーに分布する10箇所の中世都市で開催される祭で、写真のような興行師たちもたくさん集まり、かなり盛り上がっている様子。僕が泊まったホテルにもドイツ人やイギリス人がたくさん宿泊していました。しかし彼らも、こんなマニアックな町の祭に遊びに来るだけあって、みんなフランス語がペラペラです。翌朝、ホテルの駐車場で顔を合わせたイギリス人の老夫婦は、バイクの二人乗りで「昨日はヨークから300マイル走ってきたわよ!」とフランス語で言っていました。フランス語はしゃべれても、マイルをキロに換算できないところが、いかにもイギリス人という感じ。


Pentax *istD + DA16-45mm

2日目は小さな村の教会堂をめぐるドライブとなりましたが、写真の教会堂があるブレーヌという小さな町まで来たところで、なんとスマートのタイヤがパンク。タイヤに亀裂が入ってしまい走行不可能となってしまいました。動けなくなったスマートを台車に乗せて近くの大都市ソワッソンまで牽引してもらい、そこで別のレンタカーと交換してもらいました。用意されていたのは日産マーチ(こちらではミクラという名前で呼ばれています)。僕としてはプジョーのマニュアル車あたりが用意されていたらどうしようと不安に駆られていたのですが、見慣れた日産マーチということで安心しました。ソワッソンから再び、スマートを牽引してくれたガレージ・マンの車の後を追って、一人残してきた僕の奥さんが待つブレーヌに戻る、という手筈です。レンタカーの手続きを済ませ、「じゃあ行こう」とそれぞれ車に乗ってみると、なんとマニュアルのマーチ!!マニュアル車なんて免許を取って以来10数年間、一度も乗ったことがありません。しかし、ガレージ・マンはすでに車を走らせた後。僕は大量の汗をかきながら必死で後を追いかけましたが、所詮、公道でマニュアルの運転練習をしているようなものです。ソワッソンの町中は車も多く、僕が信号待ちのたびにエンストしていると、ほどなく前方の車は見えなくなりました・・・。ただ有り難いことに地図は頭に入っていたので、なんとかブレーヌまで帰り着き、予定ではまだあと2つ3つ見たい教会堂があったのですが、それは諦めてパリへとまっすぐ帰りました。パリまでの高速道路は信号待ちがないので逆に楽だったのですが、パリに近づいたところで渋滞に巻き込まれ、またエンストの連続。その辺でようやく半クラッチの感覚をつかむことができました。周りの車にはずいぶん迷惑をかけたと思います。

Posted: 火 - 5月 24, 2005 at 04:39 午前          


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