国立技術工芸学院の図書館



Pentax *istD + DA16-45mm

ずっと見学したかったゴシックのすばらしい建築をようやく見ることができました。ここはかつて、パリのサン=マルタン=デ=シャン修道院の食堂だったところですが、現在は国立技術工芸学院(Conservatoire national des Arts et Métiers)の図書館となっています。しばらく前からお願いしていて、今日ついに見学がかないました。


Pentax *istD + DA16-45mm

この建築は小作品ながら、パリにおける13世紀の盛期ゴシック建築のもっとも素晴らしい例の一つといえるでしょう。その美しさゆえにかつては13世紀の名建築家ピエール・ド・モントルイユ(モントローともいう)の作品と考えられたこともありましたが、現在では彼の作品ではないというのが定説となっているようです。ピエール・ド・モントルイユといえばパリのサント=シャペルやノートル=ダムの南北のバラ窓、サン=ドニの身廊などを手がけたと言われる偉大な建築家。この建築もそれらに匹敵しうる美しさを持っているというわけです。


Pentax *istD + DA16-45mm

サン=マルタン=デ=シャン修道院はフランス革命の時に教会としての使命を終えて国の所有となり、その後サイエンスやテクノロジーのための学校と美術館として生まれ変わりました。同美術館部門はこちら でも写真付きでご紹介していますが、修道院の教会堂部分が美術館にリノベーションされています。一方で同じ修道院の食堂だった建築が、ここでは図書館として生まれ変わっているというわけです。

Posted: 木 - 10月 13, 2005 at 06:12 午前          


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