パサージュの夢の家は、教会の中にも見出される。パサージュの建築様式の宗教建築への波及。ノートル・ダム・ド・ロレットについて。「この建物の内部の趣味が極めて上品なのは争う余地のないことである。ただその内部は教会らしくはない。壮麗な天井は、この世でもっとも華やかな舞踏会用ホールを飾るのにふさわしいだろう。色とりどりにつやを消して仕上げられたガラス玉のついた優美なブロンズのランプは、街のこの上なく優雅な喫茶店から調達したもののようでもある。」S.F.ラールス<?>「パリからの手紙」(『ヨーロッパ──教養世界の年代記』II、1837年、ライプツィヒ/シュトゥットガルト、p.209)[L2,4](W・ベンヤミン『パサージュ論』今村仁司・三島憲一ほか訳、岩波現代文庫より)