Jacques Loussier à la Théâtre des Champs-Elysées




Pentax *istD + DA16-45mm

今日は、Théâtre des Champs-Elysées(シャンゼリゼ劇場)にて、ジャック・ルーシエ・トリオのジャズ・コンサートを見てきました。考えてみたらパリに来てジャズを見るのは、昨年の夏 にジョン・スコフィールドを見て以来です。シャンゼリゼ劇場の建築は、アンリ・ヴァン・ド・ヴェルドの原案に従ってペレ兄弟が1911-13年に建てたもの。構造が鉄筋コンクリートになったことが、原案からの大きな変更のようです。
ペレ兄弟の兄オーギュスト・ペレは、名前こそ「鉄筋コンクリートのモダニズム」という教科書的なキーワードと結びつけて覚えていましたが、僕の中ではあまり印象は強くありませんでした(これは単純に僕の嗜好がコンクリートのモダニズムよりも鉄骨とガラスのモダニズムに偏っていることによります)。しかし、パリに来てみてペレの作品が非常に多いことには驚かされました。近いうちにペレのル・ランシーの教会堂にも行こうと思います。


Pentax *istD + DA16-45mm

内部は馬蹄形のホールで、格式のある感じでした。座席に案内してくれる係員にチップを要求されるのも、格式と伝統のなせる技でしょうか・・・


Pentax *istD + DA16-45mm

随所にアール・ヌーヴォー的な装飾が見られるのは、ヴァン・ド・ヴェルドの原案が生きているのだろうか、などと考えながら写真撮影。


Pentax *istD + DA16-45mm

ジャック・ルーシエ・トリオの演奏は素晴らしかったです。前半はバッハを中心にバロック・ジャズ(?)。休憩を挟んでの後半はビバルディの四季より「春」でスタートし、その後フランスの近代ものへ。ドビュッシーの「アラベスク」「喜びの島」、サティの「ジムノペディ」、ラヴェルの「ボレロ」と続きました。これらのフランス近代の作曲家たちが活躍したのと同じ時期に、このホールも建設されたのだと考えると、より感慨深いですね。もっともこれらの作曲家たちも、まさか自分の曲がジャズに編曲されてピアノ・トリオで演奏されるとは思っても見なかったでしょうが。

Posted: 月 - 1月 24, 2005 at 07:58 午前          


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