アミアン逍遥



Pentax *istD + DA16-45mm

今日のエントリーも復習編。10日前の7/15に訪れたアミアンの話です。と、その前にまずは告知。一つ前の7/23のエントリーにて、ちょっと意味深な書き方でクイズめいたものを出したのですが、ほとんど解いてもらえていないようだったのでヒントを追記しました(ノー・ヒントですでに解かれた方は素晴らしいですね!ありがとうございます。)。簡単に解かれては困るものの、誰にも見てもらえないのは寂しいという複雑な心境なのです・・・。
さて、今日の最初の写真はアミアン大聖堂。内部の天井高は42m、全長は145mにも及び、その規模はフランス・ゴシック最大級です。天井高こそ後に建設されたボーヴェ大聖堂 の48mに抜かれますが、ボーヴェ大聖堂は、その高さが石造建築の限界を超えたためか建設途中で倒壊してしまい、結局全体を完成するには至りませんでした。というわけでアミアン大聖を、フランス・ゴシックの完成形と見ることもできるでしょう。


Pentax *istD + DA16-45mm

大聖堂の床にはシャルトル大聖堂と同じく、敷石でラビリンスが描かれています。ラビリンスについてはシャルトル大聖堂のエントリー の方に詳しく書いてあります。シャルトルのラビリンスは円形、アミアンのラビリンスは八角形がモチーフとなっていますが、図柄(迷路の道筋)そのものは同じものです。


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ところでアミアンはパリより約130kmほど北に行ったところにある大都市ですが、第2次世界大戦で激しく被災したため、戦後の復興による近代的な都市になっています。駅を降りると真っ先に目に入るのが駅前広場にそびえ立つペレ・タワー(la tour perret)。1950年に建築家オーギュスト・ペレによって建てられた、高さ103mのコンクリート造の超高層ビルです。あまりに細長いプロポーションが、訪れた人の目を引きつけずにはいられません。


Pentax *istD + DA16-45mm

写真のアミアン駅舎および長方形の駅前広場に面した建物全体も同じくオーギュスト・ペレによる設計。広場を囲むコンクリートの矩形の建築群は4層程度の高さに抑えられて高さが統一されているため、上のペレ・タワーが異様な存在感を示すわけです。


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今までアミアンを訪れたときは、駅と大聖堂の往復しかしていなかったため、アミアンは近代的であまり面白味のない町、という印象を持っていました。ところが今回、大聖堂の裏手のサン=ルー地区(quartier St-Leu)を散歩してみて、その印象が激変。アミアンを流れるソンム川の支流が網の目のように広がる、ちょっとした水郷地帯が形成されていました。


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観光客相手のカフェやレストラン、骨董品店など、様々な店舗が軒を連ね、水辺に愉しげなたたずまいを作り出しています。


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小さな川の流れに面した住宅は、水辺に面した玄関や裏口を持っていて、そこにも独特の風景が作り出されています。


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アミアンを訪れた際は、彼方に巨大な大聖堂を望みながらこの辺りのカフェでひと休みをすることを、強くお勧めします。

Posted: 火 - 7月 26, 2005 at 02:25 午前          


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