加藤耕一のホームページ
ホーム
プロフィール
雑記
パリ生活

このページの写真はすべて
PENTAX *ist Dで撮影しました。

最新のフォトギャラリー

2004年8月-9月のフォトギャラリー
2004年10月のフォトギャラリー
2004年11月のフォトギャラリー
2004年12月のフォトギャラリー
2005年1月のフォトギャラリー
2005年2月のフォトギャラリー
2005年3月のフォトギャラリー
2005年4月のフォトギャラリー
2005年5月のフォトギャラリー
2005年6月のフォトギャラリー
2005年7-9月のフォトギャラリー
2005年10月のフォトギャラリー
2005年11月のフォトギャラリー
2005年12月のフォトギャラリー
2006年1月のフォトギャラリー
2006年2月のフォトギャラリー
2006年3月のフォトギャラリー
2006年4月のフォトギャラリー
2006年5月のフォトギャラリー

ブリュッセル・フォトギャラリー
ストラスブール・フォトギャラリー
イスタンブール・フォトギャラリー
北イル=ド=フランス・フォトギャラリー
モン=サン=ミッシェル・フォトギャラリー
ピカルディー・フォトギャラリー
ロワール・フォトギャラリー
リヨン・ボーヌ・フォトギャラリー
アーヘン・ケルン・フォトギャラリー
イングランド・フォトギャラリー
(地図ページ)
ロンドン・フォトギャラリー
マラケシュ・フォトギャラリー
ヴェネツィア・フォトギャラリー
アンダルシア・フォトギャラリー(その1)
アンダルシア・フォトギャラリー(その2)



2005.5.22-23
ピカルディー地方の、初期ゴシック建築調査旅行に行ってきました。

今回の行程はノワイヨン、ラン、ソワッソンという3つの町の大聖堂を中心に
その周辺の村の小さな教会堂も見て回るというもの。
特に、このうちラン大聖堂は僕の学位論文の中心的なテーマでもあったため、
もっとも思い入れの深い建築でもあります。

また、現在僕が所属している研究室のディレクターであるダニー・サンドロン教授は
『ピカルディー・ゴシック 〜 ラン・ソワッソン周辺』と題する著書を発表しており、
僕が彼の下で研究したいと思ったのも、その本があったためと言えます。
というわけで、今回のピカルディー・ゴシック調査は僕にとって重要なものでした。




1,2枚目の写真はノワイヨン大聖堂。
ノワイヨンには3月にも行ったのですが、ちょうど昼休みにぶつかってしまい中に入れず。
今回は昼休みを避けて見学できるようにスケジュールを組んで、久々に内部の見学ができました。




ノワイヨンに続いて訪れたのが、ノワイヨンとランの中間に位置するクーシー城。
ここは1220年頃に小高い丘の上の町全体が城壁で囲まれ、城が築かれたところ。
城自体は10世紀頃からこの丘の上に存在していたようですが、
城塞都市としてのChateau-le-Coucyの歴史は、このころスタートしたということになります。
12世紀前半にルイ6世が建設したエタンプの城塞
12世紀末にイギリスのリチャード獅子心王のために建設され、
フランス国王フィリップ・オーギュストに奪還されたガイヤール城に数十年遅れる
やはり中世の代表的な軍事建築ということになります。



ただし、ここは第1次世界大戦のときにドイツ軍によって爆破されてしまい、
特に天守閣(donjon)は完全に瓦礫の山、他もほぼ廃虚として保存されています。



そんな中で、比較的よく保存されているのが地下部分。
写真はかつての地下貯蔵庫です。



地下貯蔵庫へと降りる階段。



こちらは螺旋階段の跡?



旅行1日目の最終目的地がここラン(Laon)の町。
日本の観光ガイドブックにはほとんど紹介されていませんが、
パリから電車で1時間40分ほどで行くことができ、
中世のたたずまいをよく残すこの町は、もっともお勧めしたいところです。

ちなみに電車で行く場合、パリ北駅からの出発。
ランの駅は丘の下の新市街にありますが、駅の裏手から丘の上の旧市街までモノレール(Poma)が出ています。


中世の雰囲気を残す石畳の狭い路地を抜けると、突如として大聖堂が姿を現します。
現在、片方の塔は修復中。
この週末は「ヨーロッパ中世祭」(Euromedievales 2005)を開催していました。


こちらが大聖堂の内部。
天井の骨組み(リブ)を支える細いシャフトが、現在の僕の主たる研究テーマです。
最近、初期ゴシック建築の調査としてはマイナーな建築の見学が多かったのですが
久々に訪れたラン大聖堂はやはり感動的でした。




一通り大聖堂の見学を終えた後は、せっかくなので中世祭の雰囲気を楽しんできました。
遠くから来た観光客、祭を楽しみに来た地元の人々、中世風の衣装を付けた興行師や露天商など
色々な人が入り交じってなかなか楽しい祭です。

この祭、来年の5月にも開催される予定だそうです。



『指輪物語』に続いて、かの『ナルニア国物語』も映画化されるそうですが、
映画によって鮮明にビジュアル化される中世的なイメージは
ランのような中世の伝統を今に残す町のイメージと、どのように共存していくのだろう、
というのは興味深いところです。



興行を終えて、帰途につく興行師たち。


夕方、ホテルの窓から見た夕焼け。


ランの旧市街から新市街を見下ろす。




ランの丘の麓に広がるヴォーという集落の教会堂。
管理人さん不在で、中に入れず。
スケジュールが立て込んでいたため、先を急ぎました。残念。



続いて、ラン近郊のモンス=アン=ラノワという村の教会堂。


ここは村役場で鍵を借りて、無事に中に入ることができました。
ここは今回、もっとも見学したかった教会の一つで、
なかなか有意義な調査ができました。



3月の調査でモリアンヴァルの教会堂のランプを見て以来、
教会堂にはいるとランプに目がいってしまいます。
これはチューリップ型のシェードを持つ19世紀以来の伝統的なタイプのランプ。




続いて、ヌーヴィヨンという村の教会堂を訪れようと車を走らせていたところ、
少し手前の集落で、道路脇に教会堂を発見。
せっかくなので車を降りてみると、そばで農作業をしていた男性が
「中に入るかい?ラッキーだね〜。鍵は僕が持っているんだ。」と
招き入れてくれました。

さらに「この先のヌーヴィヨンは知ってる?そっちの方がもっと綺麗だよ。そこの鍵も僕が持っているんだよね。」
と言って、なんと自分も車に乗り、隣村まで一緒に来てくれました。



そうして訪れたのが、この教会堂。


親切な管理人さんのおかげで思いがけず、2つの教会堂の内部に入ることができ、
本当にラッキーでした。
この教会堂はゴシックの構造とロマネスクの彫刻が共存する、非常に面白いもの。
こちらも今後の研究テーマとなりそうな予感。




そして、予定外に今回最後の訪問地となったブレーヌの教会堂。
しかもこの日は観光案内所の閉館日で、鍵を借りることもできず教会見学もできませんでした。
いずれにしてもそんな余裕もなかったわけですが。
結局、この後見学する予定だったソワッソン大聖堂および周辺の村の教会堂も見学できなかったので
この周辺にはもう一度行く必要がありそうです。


最新のフォトギャラリーはこちら

2004年8月-9月のフォトギャラリーはこちら
2004年10月のフォトギャラリーはこちら
2004年11月のフォトギャラリーはこちら
2004年12月のフォトギャラリーはこちら
2005年1月のフォトギャラリーはこちら
2005年2月のフォトギャラリーはこちら
2005年3月のフォトギャラリーはこちら
2005年4月のフォトギャラリーはこちら
2005年5月のフォトギャラリーはこちら
2005年6月のフォトギャラリーはこちら
2005年7-9月のフォトギャラリーはこちら
2005年10月のフォトギャラリーはこちら
2005年11月のフォトギャラリーはこちら
2005年12月のフォトギャラリーはこちら
2006年1月のフォトギャラリーはこちら
2006年2月のフォトギャラリーはこちら
2006年3月のフォトギャラリーはこちら
2006年4月のフォトギャラリーはこちら
2006年5月のフォトギャラリーはこちら

ブリュッセル・フォトギャラリーはこちら
ストラスブール・フォトギャラリーはこちら
イスタンブール・フォトギャラリーはこちら
北イル=ド=フランス・フォトギャラリーはこちら
モン=サン=ミッシェル・フォトギャラリーはこちら
ピカルディー・フォトギャラリーはこちら
ロワール・フォトギャラリーはこちら
リヨン・ボーヌ・フォトギャラリーはこちら
アーヘン・ケルン・フォトギャラリーはこちら
イングランド・フォトギャラリー(地図ページ)はこちら
ロンドン・フォトギャラリーはこちら
マラケシュ・フォトギャラリーはこちら
ヴェネツィア・フォトギャラリーはこちら
アンダルシア・フォトギャラリー(その1)はこちら
アンダルシア・フォトギャラリー(その2)はこちら

Copyright(c)2004.9 KATO, Koichi All Rights Reserved.